黒海はヨーロッパとアジアの境界に位置し、地中海と水路でつながっています。この海の表面は通常暗く見えますが、毎年春と夏になると、鮮やかな青緑色に変わります。NASAのPACE(プランクトン、エアロゾル、雲、海洋生態系)衛星に搭載されたOCI(海洋色計測装置)が、2026年6月22日にこの現象を捉えました。
この研究が行われた理由は、黒海の色の変化が何によって引き起こされているのかを明らかにするためです。黒海は通常、暗い色をしているため、春夏の青緑色への変化は興味深い現象として注目されていました。
NASAの衛星データによると、この色の変化は植物プランクトンの増殖によるものです。植物プランクトンは、光合成を行う微小な生物で、海水中の栄養素を利用して急速に増殖します。この増殖が海の色を変える原因となっています。特に、春から夏にかけての温暖な気候と豊富な栄養素が、植物プランクトンの活動を活発にします。
この発見は、海洋生態系の健康状態を把握する上で重要です。植物プランクトンは海洋の炭素循環において重要な役割を果たしており、その増減は地球の気候にも影響を与える可能性があります。また、黒海の色の変化を観察することで、海洋の健康状態を監視する新たな手段となるかもしれません。
今後の研究では、植物プランクトンの増殖が他の海洋生物に与える影響や、長期的な気候変動との関連性についても調査が進められるでしょう。




