植物が多方向に成長する能力を持たなければ、私たちの世界は大きく異なっていたでしょう。木や花、その他の複雑な植物が存在せず、動物や人間もいなかったかもしれません。コペンハーゲン大学の新しい研究によれば、コケに存在する特定のタンパク質が、この重要な植物進化のステップにおいて重要な役割を果たした可能性があります。

この研究が行われた背景には、植物が陸上でどのように多様な形態を持つようになったのかという疑問があります。植物が陸上で繁栄するためには、単に平らに広がるだけでなく、立体的に成長する能力が必要でした。

研究チームは、コケの一種であるヒメツリガネゴケ(Physcomitrium patens)に注目しました。このコケには、N-アセチルトランスフェラーゼとMAPKという2つのタンパク質が融合したものが存在します。この融合タンパク質が、植物の発達を再プログラムする役割を持っていることがわかりました。

この発見は、植物が陸地で多様な形態を持つようになった進化の過程を理解する上で重要です。特に、植物がどのようにして立体的に成長する能力を獲得したのかを解明する手がかりとなります。これにより、植物の進化や生態系の形成に関する新たな視点が得られる可能性があります。

今後の研究では、この融合タンパク質が他の植物にも存在するのか、またどのように進化してきたのかを調べることが期待されています。