気候変動によって世界中のサンゴ礁が脅かされています。これらのサンゴ礁は、海洋生物の少なくとも4分の1を支える重要な生態系です。水族館での実験では、プロバイオティクスがサンゴを回復させることが示されていますが、実際の海洋環境でその効果を証明するのは難しいとされていました。

2023年9月3日にCell Reports誌に発表された研究では、自然の海洋熱波中に、熱ストレスを受けたサンゴの健康を改善するために、生きたプロバイオティクスと不活性化されたポストバイオティクスの両方が効果的であることが示されました。

具体的には、研究者たちは自然の海洋環境でサンゴにこれらの微生物療法を施し、サンゴの健康状態を観察しました。その結果、プロバイオティクスとポストバイオティクスの両方が、熱ストレスを受けたサンゴの回復を助けることが確認されました。これは、これまで水族館でしか確認されていなかった効果を、自然環境でも確認できたという点で画期的です。

この発見は、気候変動によるサンゴ礁の減少を食い止めるための新しい手段となる可能性があります。プロバイオティクスとポストバイオティクスを用いた治療法は、サンゴの健康を維持し、海洋生態系の保護に貢献することが期待されます。

今後の研究では、異なる種類のサンゴや他の環境条件下での効果を確認することが求められています。