オーストラリアのサンゴ礁に生息する2種の魚が、地域によって異なる求愛音を持つことが明らかになりました。この研究は、オーストラリア海洋科学研究所(AIMS)とカーティン大学の海洋科学技術センター(CMST)の科学者たちによって行われました。研究チームは、Dascyllus aruanusとDascyllus reticulatusという2種のデバスズメダイを対象に、音声と映像のツールを組み合わせて調査を行いました。その結果、これらの魚がそれぞれ異なる求愛パルス音を発することがわかりました。
この研究が行われた背景には、魚の求愛音が地域によってどのように変化するのかを理解することで、魚種の遠隔検出や、繁殖の成功度を測定する能力を向上させるという目的があります。特に、サンゴ礁の生態系において、音を使ったコミュニケーションは重要な役割を果たしていると考えられています。
研究チームは、ポータブルな音声・映像装置を用いて、これらの魚の求愛音を記録しました。これにより、Dascyllus aruanusとDascyllus reticulatusの2種が、それぞれ独特の求愛音を持つことが確認されました。さらに、これらの音が地域ごとに異なる「アクセント」を持つことも発見されました。
この発見は、魚の音声コミュニケーションが地域的な適応を示している可能性を示唆しています。また、音を通じた魚の種の識別や、繁殖期の特定が可能になることで、サンゴ礁の保全活動に貢献することが期待されます。
今後の研究では、他の魚種や地域でも同様の音声変化が見られるのかを調べることが課題です。また、これらの音声変化がどのようにして進化したのかを解明することも重要です。



