飛行機が空に描く飛行機雲は、気候に影響を与える重要な要因です。特に、現代の航空機に搭載されるリーンバーンエンジンがどの程度コントレイルを形成するかは、これまで不明でした。新たな研究が、この疑問に答えを出しました。

航空業界では、飛行機雲が気候に与える影響を軽減するため、エンジンの改良が進められています。特にリーンバーンエンジンは、従来のエンジンに比べてスス粒子の排出を大幅に減少させることが期待されています。しかし、実際にどの程度コントレイルの形成が抑えられるのかは、はっきりしていませんでした。

今回の研究では、リーンバーンエンジンを搭載したA321neo航空機を用いて、飛行中にコントレイルの形成を観測しました。その結果、スス粒子の排出は三桁減少しましたが、揮発性粒子やコントレイル氷結晶の数は大きく減少せず、燃料1kgあたり10の15乗粒子を超える可能性があることが判明しました。この結果は、実験室での研究を実際の飛行で確認したものであり、理論的な期待を狭めるものです。

この発見は、リーンバーンエンジンだけではコントレイルによる温暖化効果を十分に抑えることが難しいことを示しています。さらなる技術革新が必要であり、航空業界にとっては新たな課題となるでしょう。

今後の研究では、他のエンジン技術や飛行高度の調整など、コントレイルの影響をさらに軽減する方法が模索されることが期待されます。