北極海の海水温を測定する新しい方法が、カリフォルニア大学サンディエゴ校のスクリップス海洋研究所によって開発されました。この研究では、北極海を横断する水中音の伝搬時間を利用して、海氷下の温度を正確に測定できることが示されました。これは、アクセスが難しい急激に変化する環境での温度変動データを提供します。
この技術は「海洋音響温度測定法」と呼ばれ、スクリップスの故ウォルター・マンケとピーター・ウースター、およびマサチューセッツ工科大学のカール・ウィンシュによって最初に開発されました。音が水中を伝わる速度は温度に依存しており、これを利用して海水温を測定します。
研究チームは2019年から2020年にかけて、北極海で音響伝送実験を行いました。その結果、音の伝搬時間を測定することで、従来の方法では得られなかった詳細な温度データを得ることができました。この技術は、北極海の温度変動をより精密に把握するための新たな手段となります。
この発見は、地球温暖化の影響を受けやすい北極海の環境を理解する上で重要です。特に、海氷の融解や海洋生態系への影響を予測するためのデータとして活用される可能性があります。
今後の研究では、この技術を他の海域にも適用し、さらなるデータ収集と解析を行う予定です。



