
発表: 2026/4/5#宇宙
ブラックホールの新発見
ブラックホールの活動が観測された
NASA(ナサ)のトランジット系外惑星探査衛星(TESS)は、新しい惑星を探すために作られました。しかし、予想外のことに、TESSは「AT 2019wey」と呼ばれるブラックホールのX線(えっせん)バイナリ(2つの星からなるシステム)の活動を観測しました。この観測は、2023年3月25日に発表されました。
「AT 2019wey」は、ブラックホールとその周りを回る星が組み合わさったシステムです。TESSが観測したのは、このシステムから出てくるX線の光が急に強くなった瞬間です。このような活動を観測することで、私たちはブラックホールの性質(せいしつ)についてもっと理解できるかもしれません。
この発見は、宇宙の神秘を解き明かす手助けになります。ブラックホールはまだ多くのことがわからない天体(てんたい)ですが、今回の観測により、新しい情報が得られる可能性があります。今後の研究で、AT 2019weyの詳しいことがわかることが期待されます。
わかったこと!
- TESSがブラックホールの活動を観測したことがわかった。
まだ わかっていないこと
- AT 2019weyの詳細な性質はまだわかっていない。
出典(しゅってん)
Alyana Jusino et al, The rise of the black hole X-ray binary AT2019wey observed with TESS, arXiv (2026). DOI: 10.48550/arxiv.2603.24683
保護者の方へ(研究の背景と補足)
トランジット系外惑星探査衛星(TESS)は主に系外惑星の発見を目的としていますが、その設計上、非常に広範囲の空を観測することが可能です。これが、ブラックホールのX線バイナリである「AT 2019wey」を偶然発見する要因となりました。X線バイナリとは、ブラックホールとその周囲を回る恒星が相互作用し、物質がブラックホールに吸い込まれる際に発生する高エネルギーのX線を放出するシステムです。TESSが観測したX線の急激な増加は、ブラックホールの周囲での物質の急激な吸収や、円盤状に形成されたガスの不安定性などによって引き起こされる可能性があります。このような観測は、ブラックホールの成長や進化、そしてその周辺の物理現象についての理解を深める手助けとなります。ブラックホールは光さえも逃さないため直接観測が難しい天体ですが、周囲の物質の動きや放射を通じて間接的にその性質を探ることができます。日本でも、国立天文台の「すばる望遠鏡」やJAXAの「ひとみ」衛星などがブラックホールの研究に貢献しています。