発表: 2026/4/9#生き物
トンボの特別な目
トンボは人間には見えない色を見える
トンボは人間には見えない色を見つける能力を持っています。最近の研究によると、トンボは非常に深い赤色の光を感知できることがわかりました。この赤色は、近赤外線(きんあかいせん)という光の一種に近いものです。トンボは特別な視覚(しかく)たんぱく質を使って、この光を感じ取ります。このたんぱく質は、人間の目にあるものととても似ています。
この能力は、トンボが空中で仲間を見つけるのに役立つと考えられています。トンボは、反射(はんしゃ)された光の微妙な違いを感じ取ることで、他のトンボを見つけやすくなります。トンボの目の仕組みを理解することで、医療(いりょう)や技術の分野でも新しい発見があるかもしれません。
トンボの特別な目の能力は、私たちが知らない色の世界を教えてくれます。今後、トンボの視覚についてもっと詳しく調べることで、さまざまな分野に役立つ情報が得られる可能性があります。
わかったこと!
- トンボは深い赤色の光を感知できることがわかった。
まだ わかっていないこと
- トンボの目の仕組みが医療にどう役立つかはまだ不明である。
出典(しゅってん)
Ryu Sato, Akihisa Terakita, Mitsumasa Koyanagi. Dragonfly red opsins share a common tuning mechanism with mammalian red opsins and further enhancement of near-infrared sensitivity. Cellular and Molecular Life Sciences, 2026; 83 (1) DOI: 10.1007/s00018-025-06017-9
保護者の方へ(研究の背景と補足)
トンボの視覚に関する研究は、昆虫の視覚システムがどれほど多様であるかを示す良い例です。トンボの目は複眼と呼ばれる構造を持ち、数千もの小さなレンズが集まってできています。この複眼は広範囲の視野を持ち、動きを捉えるのに非常に優れています。トンボが近赤外線に近い深い赤色を感知できるという発見は、彼らの視覚が人間の限界を超えていることを示しています。
このような視覚能力は、トンボが仲間や獲物を見つけるのに役立ちます。彼らは特定の波長の光を感知することで、背景と対象物の微妙な色の違いを識別できるのです。これは、トンボが捕食者として非常に成功している理由の一つです。
興味深いことに、トンボの視覚たんぱく質は人間の視覚たんぱく質と似ているため、この研究は人間の目の研究にも新たな知見をもたらす可能性があります。例えば、医療分野では、視覚障害の治療や人工視覚システムの開発に役立つかもしれません。また、技術分野では、カメラやセンサーの性能向上に応用される可能性があります。